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しろちょこ日記

しろちょこ日記

口唇裂6

きゅう太の病室に
高校三年生の女の子が入ってきました。
来年、就職を控えて顔の傷を目立たなくする為に手術するとか。。

顔の傷とは
左のほほに2本の半円を描いたような線
それは

彼女が1歳くらいの時
ヨチヨチ歩きの頃つまずいて転んだところが
炊飯器の上
しかも、その時炊飯中

想像できました?
火傷です。
赤ちゃんの柔らかい頬に大きく炊飯器のふたのラインがくっきり2本。
その火傷の後が17年たった今でもくっきり彼女の顔にありました。

この話をしてくれたのは、付き添い出来ていた彼女のご両親。
特にお父様は女の子の顔に傷をつけてしまったことを
この17年間悩んでおられたとか

女の子の顔だけに下手なところでの手術も後が心配だし、
成長が止まるまでは何もしない方がいいということで
特に手術とかせずに、そのままにしていたらしいのです。

この手術は、就職を期に新しい環境での娘を心配して、
納得いく病院を探して探して、踏み切ったとか。
彼女のお父様の「何とかしたい」という気持ちは
私のきゅう太に対する気持ちとダブって思えました。

たまたまではあるけれど
この高校生の彼女も、前回書いた小耳症の男の子も、
そしてきゅう太も同じ県からでした。
みんな二つも県境を越えて来ていたんです。

親の気持ちはこういう形で重なるんだとも思った瞬間でした。

そして、この彼女は
「この傷も気がついた時から私の一部。全然気にしていないのに。。。」
って言っていました。
ご両親を思っての言葉なのか、本当に心からそう思っていたのかは分かりませんが、
この言葉が頭から離れませんでした。
きゅう太もこう言ってくれるだろうか。。。
この言葉を聴いたら涙が。。。。。


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